エビデンス-科学的根拠に基づく健康づくりサポート
国の調査が示す運動効果
科学的根拠に基づく効果実証
厚生労働省・文部科学省の大規模調査データが証明する運動の健康効果 数万人規模の追跡調査による信頼性の高いエビデンス
厚生労働省データ
運動習慣による疾病予防効果

文部科学省データ
運動と認知機能・体力の関連性

文部科学省データ2 認知機能への効果
運動と認知機能・体力の関連性

文部科学省データ3 運動実施状況の詳細分析
年代別・性別運動実施状況と体力の関係

文部科学省データ4 生活充実度と運動習慣の関係
運動習慣が生活の充実感に与える影響

文部科学省データ5 体力と運動能力の年次変化
長期的な体力変化トレンドと運動習慣の重要性

大阪市立大学渡辺一志教授推薦
「リハサポ」はロコモ予防の強い味方
大阪市立大学
都市健康・スポーツ研究センター
教授渡辺志
日本の高齢化率(65歳以上の高齢者の割合)は、2003年に世界一となり現在約25%、2040年には30%を超えると推計されています。高齢者の健康・体力をいかに維持し向上することができるか(健康寿命を延ばす)ということが、日本における重要な課題です。国も国民の健康増進の車要性を認識し、「健康増進法(2002)」を制定して「健康な生活習慣の重要性に対する関心と理解を深め、生涯にわたって、白らの健康状態を自覚するとともに、健康の増進に努めなければならない」を国民の責務としています。運動不足により生活習慣病発症のリスクは高まり、41兆円を超える送療費の負担は社会的な問題ともなっています。日本人の寿命は、平均で83歳と世界でもトップクラスの長寿ですが、日常生活に支障のない「健康寿命」は10歳程度短くなります。加齢に伴い、筋肉、骨、関節、軟骨など(運動器)が衰え、日常生活が困難になり、そのリスクが高くなる状態を「ロコモティブ・シンドローム(運動器症候群):ロコモ」と呼びます。高齢者の健康寿命を延伸するためには、ロコモを予防することが今後ますます重要となってきます。そのためには、ロコモを予防して自分の身体は自分でコントロールすることのできる「筋力」を維持・向上させることが重要です。
この「リハサポ」は、日常生活にちょっと支障をきたしている人やちょっと筋力の衰えてきた高齢者の方が手軽に、日常の生活動作や筋力を回復させるためのリハビリに最適です。タブレット見ながら誰でも簡単に実施することができます。ストレッチング、体操、日常生活動作、マシーンを使ったリハビリ、さらにはゴムを使ったリハビリまで、目的に応じてどのような体力レベルにある人に対しても行うことができるように工夫され、わかりやすく解説されています。また、認知症を予防するドリルも紹介されており、とても内容の充実したリハビリサポートタブレットです。このタブレットは、一人一人の体の機能を回復させロコモを予防して「びんぴんぼっくり」の健康寿命を実現させるための強い味方となってくれるでしょう。
第72回 日本体力医学会大会 プログラム・予稿集
P-3-104
要介護者に対するリハビリ(ストレッチ・トレーニング)が身体機能に及ぼす効果
●渡辺一志、丸山智一、山下和彦、松浦義昌:(大阪市立大学都市健康・スポーツ研究センター、グッドライフ、大阪市立大学大学院生活科学研究科、大阪府立大学)
【背景】日本人の寿命は、女性87歳、男性81歳であるが、健康寿命は10年以上短い。健康寿命の延伸に寄与するため、フレイルに対する対策が求められている。本研究では、要介護者に対するリハビリ(ストレッチ、トレーニング)の効果について検討するすることを目的とした。
【方法】対象は、要介護1および2に認定されている高齢者9名(年齢:81±8歳)とした。ストレッチ(6部位)およびリハビリ(機能訓練を5~9ヶ月間、週に2~3回実施した。実施の前後に、形態、筋力(握力、脚伸展筋力)、柔軟性および立ち座りテスト(30秒)、TUGテストを実施した。
【結果と考察】形態、筋力および柔軟性には、有意な変化は認められなかった。下肢機能の立ち座りテストに有意な増加が認められた。個人差が生じているが、概ね筋力、柔軟性および下肢機能は加齢に伴う低下の予防効果が認められた。また、被験者の中には筋力、下肢機能に顕著な向上が認められリハビリの効果が確認された。今後、健康、体力、身体機能の状態に応じたきめ細やかなプログラムの提供によって更なるリハビリの効果が期待できる。
【結論】週2~3回のリハビリによって、加齢に伴う機能低下の予防効果が認められ、個々に応じたリハビリプログラムの提供によって要介護者の健康寿命延伸効果が期待される。
